ダウラギリ(麓)滑降!
こんにちは!
ダウラギリ麓より愛を込めて~。
プロスキーヤーの児玉毅です。
日本はゴールデンウィーク突入ですね~。
羨ましい限りです。
先日、嫁さんからのメールで、新型のインフルエンザが流行っているとか?
情報がないと、憶測で大きく膨らみます。日本は大丈夫ですか?
さて、若きソロアルピニストの栗城史多くんのサポートで来ているダウラギリですが、
みなさん、彼のホームページをチェックしてくれているでしょうか?
え?見ていない? せっかく僕が苦手なパソコンに向かって、頑張って更新作業など
やっているので、ぜひぜひ見てやってください。
栗城くんは明日、5月2日に標高7400mのC3までの荷揚げと高所順応をかねて、
1週間ほど上に上がりっぱなしになります。
そのための準備に余念はなく、装備から中継の準備まで、念入りにやっておりました。
今回の遠征では、世界は初となる8000m峰からの
インターネット生中継を行うことになってます。
それはそうと、昨日、僕にとって最高に楽しい出来事がありました。
5月2日から本格的な登山が始まるので、オイラは基本的にベースキャンプに張り付けになります。
そんなオイラを気遣って、「児玉さん、今日は一日フリーにしますんで、スキーしてきていいですよ。」と言ってくれたのであります。
なんていいヤツなんでしょうか!
というわけで、さっそく完全武装で標高4700mのベースキャンプをスタートし、急斜面を登り、広大な氷河帯をつめ、クレパス帯をくぐりぬけて、標高5700mのコルへ。

そこから広がるダウラギリ連峰(ダウラギリ2・3)の連なりと、目の前に物凄い存在感で鎮座するダウラギリ1(8167m)の雄姿を目に焼き付けました。
やっぱり、山登りはいい! ヒマラヤはいい!
背中に感じるスキーの重み、アイゼンが氷に食い込む音、澄み切った空気とコントラストが強烈に浮き彫りにされた山々。
雪や斜面の質を選ぶならば、ヒマラヤでなくてもいいんです。
なぜ僕がヒマラヤにスキーに出かけるか。
それは、このロケーションと山のスケール間にガツンとやられたいからなのです。
雪は思ったとおり、ザクザク。
ヒマラヤでは、パフパフの粉雪に出会えることは希少なのです。
まず、パウダーが豊富に降るシーズンは、低温で天候も不安定。
雪崩が絶え間なく起き、とてもじゃないけどスキーを楽しめるコンディションではない。
というわけで、雪の状態が落ち着いたシーズンを選ぶんだけど、
そのようなシーズンは、昼は気温30度くらいにまで上がり、夜はマイナス20度くらいにまで下がるという極端な状況。
そんな気候の中で、雪の結晶は壊れ、凍結と融解を繰り返してとんでもない雪に変貌する。どんな雪かというと、夕方から朝方にかけては棘々な雪面でガリガリの雪。
それが日中気温が上がると、一瞬のうちに根元までグサグサのジャブジャブに弛む(汗)。
標高5700mからグサグサの雪を軽快にショートターンでスタート。
あまりにも嬉しくてはしゃぎすぎました。
すぐに酸欠で動悸・息切れ・めまいが襲ってきた。
忘れてました。高所用の滑りをしなければ・・・。

しばらく行くと、巨大なセラック(懸垂氷河)が張り出す真下を潜り抜けるように通過しなければならない難所がある。ここは神に祈りながら滑るしかありませぬ。
シェルパから聞いたチベット密教のお経「オムマニメメフム...」と口ずさみながら滑っていく。
交通事故に遭う確率よりは、このタイミングでセラックが崩壊する確率の方が低いだろうと開き直った思い込みをいかんなく発揮。
この難所を越えて、少し広い斜面に出たので4ターンくらい大回りしてみた。
少しづつ斜度が増していき、いよいよ最大の難所、クレパス帯の登場であります。
危ないところはフィックスロープにつかまって越える。
次から次に怪しいクレパスが現れるので、まったくもって楽しむ余裕なし!
気合を入れすぎると、酸素が頭に回らなくて、頭痛してくるし。
平坦な氷河はすっかり雪が弛み、水上スキーさながらのポイントもあって、なまら楽しい! その後も、クレパス帯や落石ポイントも無理矢理スキーを履いて通過し、最後は最高に気持ちいい急斜面の滑降で〆!

やっぱりスキーヤーだね。オイラは。
今回の滞在で一番楽しい一日でありました!
ベースキャンプから見える自分のシュプールに陶酔してます。
時間をくれたクリッキー(栗城くん)、ありがとう!
明日からは、スキーヤーから一転、ベースキャンプマネージャーとして活躍します。
さぁ、果たして栗城くんは、自身3座目となる8000m峰のダウラギリ登頂に成功し、本番である今秋のチョモランマに向け、弾みをつけることができるのでしょうか。
お楽しみに。
詳細は
栗城史多公式ホームページを要チェケラ!!
それでも、かなり自己満足で無理やりクレパスだらけの急斜面を降りきった。
やれやれ。。。